目次
中古住宅購入のメリット・デメリットと注意点

中古住宅は建物の良し悪しを見極めれば、メリットが多いマイホームの取得方法です。
一方、見極めが甘ければ、複数のデメリットが発生してしまいます。
新築注文住宅や新築分譲住宅との比較も含めて、中古住宅を購入するとはどのようなことなのか考えていきましょう。
マイホーム取得の費用を抑えられるケースが多い
中古住宅には、新築住宅よりマイホーム取得にかかる費用を抑えられるケースが多くあります。
国土交通省が令和7年に実施したアンケートの調査結果では、中古住宅にした理由として70%の人が「予算的に中古住宅が手頃だったから」という回答を選んでいます。
その他には、住みたい地域に新築物件がなかったから、リフォームによって快適に住めると思ったからといった回答が見受けられました。
予算的に中古住宅が手頃と答える人が多い背景の一因は、新築住宅の価格高騰が考えられます。
実際に、中古住宅購入でマイホームを手に入れるご家族は、2013年以降増加傾向にあります。
2013年以降、新築戸建住宅のうち、注文住宅は減少傾向、分譲住宅はほぼ横ばいである一方、中古住宅購入は増加しており、既存住宅流通量のシェアは2023年で約3割です。
2013年 には22.4% でしたが、10年後の2023年には 30.5%になっており、8.1ポイント上昇しました。
建築費に大きな影響を与える建築資材の価格高騰により、新築住宅の建築費は2015年1月から2024年7月にかけて、木造住宅は 約1.4倍、集合住宅は約1.3倍に増加しているのです。
〈参考〉国土交通省 令和7年度住宅市場動向調査報告書
加えて、消費税や物価が上がり続けている現状から、中古住宅購入を選ぶご家族が増えていると考えられます。
希望するエリアで見つけられる可能性が高い
駅に近いエリアや、既に住宅が建て込んでいる地域で注文住宅新築のための土地や新築の分譲住宅を見つけることは難しいです。
試しに佐倉市内の駅から10分以内の更地という条件を付けてSUUMOで検索してみたところ、該当した土地は京成本線「ユーカリが丘」徒歩8分、JR総武本線「佐倉」徒歩9分、京成本線「志津」徒歩9分の3件で、新築分譲住宅は1軒もありませんでした。
一方、駅から10分以内の中古住宅一戸建てという条件を付けてSUUMOで検索すると、51件ありました。
3件の中から、土地の面積や日当たり、周辺の環境など、理想の家にするための条件に適した土地があるかどうかと考えると、理想の土地を見つけられる確率は低いです。
もちろん、51件の中古住宅の中からご家族の理想に合う住宅を見つけることも、確実であるとは言えませんが、3件と比較すれば可能性は高いです。
上記のような不動産情報は日々移り変わりますので、2026年10月のある日の検索結果として参考になさってください。
注文住宅を新築するより短期間でマイホームが手に入る
新築注文住宅では、土地探しから完成までの期間は複数の条件によって変わるため、一概には言えませんが、少なくとも半年以上かかることが多く、1年以上になることもあります。
分譲住宅は土地の段階で購入を決める方法と、既に完成している住宅を購入する方法があり、完成している住宅を購入する場合には1か月程度で入居できるので、中古住宅を購入して大規模なリフォームをするより早く入居できる可能性があります。
ただ、駅の近くなどの条件を付けると、希望のエリアに分譲住宅を見つけることは難しいことが多いです。
住み始めてからの暮らしを予想しやすい
注文住宅の魅力のひとつは自由度の高さです。
そのため、打ち合わせには相当な期間を要します。
自由度が高い分、完成時のイメージをしやすいよう、建築士から住宅模型や完成予想図が提供されることもありますが、それでも実際に暮らし始めた時の状況を完全に予想することは難しいです。
一方、中古住宅であれば、実際に家の中を歩いてみて、家事動線などを体感できます。
リフォーム前提の場合であっても、どの部分をどのように変えれば暮らしやすい家になるか想像がしやすいです。
デメリットは中古住宅への不安
上記のようなメリットがあるにもかかわらず、減少傾向にあるとは言っても、戸建て住宅で比較すると、2023年のデータでは中古住宅購入が約3割強である一方、新築住宅は8割弱です。
前述の国土交通省が令和7年に実施したアンケーと調査の中には、中古住宅にしなかった理由の中に、中古住宅への不安に関する回答が複数見受けられます。
- 隠れた不具合が心配だったから
- 耐震性や断熱性など品質が低そうだから
- 給排水管などの設備の老朽化が懸念されたから
その他には、価格が妥当なのか判断できなかったから、保証やアフターサービスがないと思ったからという回答もありました。
〈参考〉国土交通省 令和7年度住宅市場動向調査報告書
価格が高騰しているにもかかわらず、新築住宅を選ぶご家族が多い理由の中には、中古住宅への不安があることは否めません。
良い結果を生むためには、中古住宅への不安を払拭するため、購入前に確認しておくべきことが複数あります。
中古住宅への不安を払拭し、良い結果を得るために必要なことを次の章で考えていきましょう。
中古住宅のリフォームについて詳しく知りたいと思われたらお気軽にお問い合わせください。
中古住宅の購入前に確認しておくべきこと

中古住宅の購入前には、購入を検討している物件の安全性とリフォームの方法によるリフォームの制限と費用の違いを確認することが大切です。
購入を検討している物件の安全性
住宅の快適さと安全性は、そのほとんどが目に見えない部分で培われています。
例えば快適な室温を調えやすくする壁や床の中の断熱材の多さや、耐震性を確保する柱や壁、床下など構造躯体の状態です。
そのため、中古住宅の購入前には建物診断をする必要があります。
住宅診断で分かること
住宅診断では、内見では見られない住宅の性能や、修理の必要な箇所が分かります。
構造・耐震性
古い住宅の中には、現在の耐震基準を満たさない旧耐震基準で建築されている住宅があり、その場合には耐震改修工事が必要です。
断熱性能
窓や壁が充分に断熱されていない住宅では、冬寒く夏暑い室内環境になる恐れがあります。
住宅の劣化状況
雨漏りや水回りからの水漏れ、シロアリ被害などが発生している住宅は、耐震性が低下している可能性があり、配管が劣化している場合には、交換が必要になるケースもあります。
住宅の改修にかかる費用
クロスの張り替えや間取り変更など目に見える部分のリフォーム費用以外に、目に見えない部分にかかる改修費用も把握しておく必要があります。
目に見える部分がきれいだったとしても、目に見えない部分の修復費用が大幅にかかるとしたら、中古住宅の価格は安くても総合して高額になってしまう恐れがあるからです。
購入前に建物診断をしておけば、その時点で改修にかかる費用の目安が分かります。
リフォームの方法と制限
中古住宅のリフォームには基礎だけ残して壁を取り払うスケルトンリフォームと、壁を残してリノベーションする方法があります。
スケルトンリフォームの特徴は、基礎以外はすべて自由に間取り変更ができ、窓や階段の位置も変えられることです。
スケルトンリフォームと中古住宅リノベーションの違いについてこちらからご覧いただけます。
〈関連ページ〉目的で選ぶリノベーションメニュー
ただ、戸建て住宅でのスケルトンリフォームにかかる費用は500万円~2500万円と高額なため、購入した中古住宅では一般的には壁を残してリノベーションをすることが多いです。
中古住宅のリノベーションは、工事の規模や場所、建材や機器など様々な条件によって費用が変わるので、予算に合わせて最適な計画が作れます。
ただ、壁はそのままなので、耐震性に影響がある耐力壁は動かすことができません。
そのため、間取り変更は耐力壁の位置は動かさないでできる範囲で間取り変更をすることが基本です。
〈参考〉国土交通省 部位別リフォーム費用一覧
中古住宅を購入する前に相談したいと思われたらお気軽にお問い合わせください。
物件探しのお手伝いも致します。
失敗を防ぐ中古住宅の劣化調査と内見ポイント

中古住宅前にしておくことは住宅の劣化状態を把握することと、内見をすることです。
建物診断でする中古住宅の劣化調査
購入前に確認したい最優先事項は、建物の劣化状態なのですが、建物の劣化は目に見えない部分で進んでいることが少なくありません。
そのため内見では判断できないことが多いです。
例えば、壁のシミについて考えると、目に見える部分は壁のシミですが、その原因が雨漏りや配管からの漏水、内部結露など、クロス張り替えだけでは解決しないシミなのか、油はねや水はねなど、表面的な沁みであるのかを判断しにくいからです。
その他にも、屋根、外壁、天井裏、基礎など、確認すべき箇所がありますので、建物の劣化状態については、建物診断の調査を専門家に依頼しましょう。
建物診断の重要性についてこちらのページをご覧ください。
〈関連ページ〉中古住宅は買う前にご相談ください
内見のポイント
リフォームが必要な個所を確認します。
間取り変更ができる範囲と費用
耐震性の観点から、フルリフォーム以外では間取り変更に制限があります。
同時にリフォームの種類や規模によって大きく変わるのが費用です。
内見ではどの程度の間取り変更をしたいのか、その間取り変更ができるのか、どの程度の費用がかかるのかなどを確認することが、購入の失敗を防ぐポイントのひとつです。
例えば、壁付キッチンを対面キッチンにするリフォームで、「間仕切壁を外してシステムキッチンの位置を移動する」というようなリフォームと、「1階にあるキッチンを2階に移動する」というリフォームでは、配管の変更範囲や移動距離が大きくなるなどの理由で費用が変わります。
また、2部屋を1部屋にする場合、耐震性の問題からできないケースもあります。
リフォームの制限や費用の判断は、案内をしている不動産会社の担当者では難しいことが多いです。
一方、購入前にリフォーム会社のスタッフと一緒に内見をすると、建物診断だけではなく、リフォームについても、制限やリフォームにかかるおおよその費用を確認できます。
間取り変更をせずに内装の一新をする場合のチェックポイント
日当たりや風通し、外部からの騒音などと併せて、部屋の割り振りや家具の配置を想定しながら、内見しましょう。
家具などの配置のための採寸
家具や家電、収納内の衣装ケースなどの配置のため、メジャーで間取り図に家具や家電を置く予定の場所の寸法をメモしておくことが大切です。
コンセントの位置と数
家電の配置を想定して、必要な位置に必要な数だけコンセントがあるかどうかを確認しましょう。
不足している場合は、内装リフォーム時にいっしょに追加すると、入居後に追加するよりも仕上がりがきれいであると同時に、費用も抑えられます。
収納量
クローゼットや押し入れ、玄関の靴箱など収納をすべてチェックして、ご家族の人数に対して十分であるかどうかを確認し、不足している場合は収納の増設を計画します。
特にお子様がまだ学齢前である場合、成長につれて持ち物はどんどん増えていきますので、数年後を見越して必要な収納量を見極めることが大切です。
また、内見は1回だけではなく時間帯を変えていくと日当たりの良さや、夜道の明るさ暗さ、周辺の生活音の大きさなどを体感できます。
中古住宅購入に関してよくある質問

Q 建物診断をお願いした場合、費用はかかりますか?
A 簡易的な目視診断やご相談は無料です。
図面と、詳細に現地調査を行う耐震診断や床下進入調査などは、一部有償となる場合がございますが、事前にご案内いたします。
Q まだ物件が決まっていないのですが、相談できますか?
A はい、もちろんです。
「佐倉市のどのエリアが地盤が良いか」「リフォームしやすい構造はどれか」など、物件探しの段階からアドバイスさせていただきます。
Q 佐倉市には購入した中古住宅のリフォームへの補助金制度などはありますか?
A はい、中古住宅リフォーム支援事業補助金があります。
- 受付期間 令和8年4月17日~令和8年12月25日(先着順、予算額に達し次第終了)
- 補助金額 リフォームにかかる経費の2分の1以内(上限額 50万円)
佐倉市内で居住するために親族以外から取得した中古住宅であることなどの条件がありますので、詳しくは佐倉市の公式ホームページをご覧ください。
〈参考〉千葉県佐倉市公式ウェブサイト 令和8年度中古住宅リフォーム支援事業補助金について
佐倉市で中古住宅購入をご検討中の皆様へ

中古住宅は購入の契約を結んだ後に、間取り変更ができないことや、配管などの修理が必要であることが分かったりすると、「思い通りの家にならなかった」「予想外の出費がかさんだ」などの事態になることがあります。
また、リフォームを始めてから、耐震改修や断熱改修が必要であることが発覚すると、さらに費用がかさんでしまいます。
一方、中古住宅は良い物件を見極め、適切なリフォームをすれば、費用を抑えて快適で安全に暮らせる家族の家に生まれ変わります。
良い物件を見極めはご家族だけでは難しいことが多いです。
中古住宅の購入を検討される際には、お気軽にご相談ください。
物件探しの段階からお手伝いいたします。
この記事の監修者村上 仁/株式会社ハウジングボックス 代表取締役

千葉県佐倉市専門のリフォーム会社として、私たちは「リフォームを売る会社」ではなく「その先の安心を届け続ける会社」でありたいと考えています。
二級建築士・外装劣化診断士・雨漏り診断士などの有資格スタッフと、地元一番を目指す職人が連携し、工事後の暮らしまで責任を持つ“ずっと安心”のリフォームをお届けします。
当コラムは、こうした現場経験と専門知識をもとに監修・発信しています。

