耐震診断の重要性と進め方|依頼先探しから調査実施までの流れと佐倉市の耐震補助制度 

耐震診断の重要性と進め方|依頼先探しから調査実施までの流れと佐倉市の耐震補助制度 

地震の発生が多い日本において、住宅に耐震性を備えさせることは必要不可欠な課題です。

ご自宅に最適な耐震性を備えさせるためには、現在の住宅の状態を調べ、結果に応じた適切な耐震改修をしなくてはなりません。

このコラムでは誰に依頼し、どのようにして耐震診断を進めていくのかについて、佐倉市の耐震補助制度と併せてお話ししていきます。

このコラムで分かること

  • 耐震診断をする意味は地震の際にご自宅が受ける損傷の度合いを知り、耐震改修に進む準備をすることです。
  • 耐震診断にはセルフチェックから一般的な診断、精密な診断まで3種類あります。
  • 耐震診断のうち一般診断と精密診断は資格を持った専門家がいるリフォーム会社や工務店、または専門の調査会社に依頼します。
  • 耐震診断の際に佐倉市が実施している木造住宅の耐震診断補助金を活用できる住宅は、昭和56年5月31日以前、または昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに建築された住宅です。

この記事の監修者村上 仁株式会社ハウジングボックス 代表取締役

村上 仁

千葉県佐倉市専門のリフォーム会社として、私たちは「リフォームを売る会社」ではなく「その先の安心を届け続ける会社」でありたいと考えています。
二級建築士・外装劣化診断士・雨漏り診断士などの有資格スタッフと、地元一番を目指す職人が連携し、工事後の暮らしまで責任を持つ“ずっと安心”のリフォームをお届けします。
当コラムは、こうした現場経験と専門知識をもとに監修・発信しています。

耐震診断とは

耐震診断の内容と進め方

耐震診断とは地震が発生した際、揺れによって建物が倒壊する危険性の程度を見極める調査です。

この診断の結果に応じて耐震改修の計画が進められていくのですが、このコラムでは木造住宅の耐震診断に焦点を合わせてお話ししていきます。

木造の耐震診断方法は以下の3種類があり、どの方法も非木造建物の建物とは異なる耐震診断です。

誰でもできるわが家の耐震診断

対震診断の基準は、財団法人日本建築防災協会の「木造住宅の耐震診断と補強方法」が広く利用されています。

誰でもできるわが家の耐震診断は、その財団法人日本建築防災協会が編集し、国土交通省住宅局が監修したご家庭でできる簡単な診断方法で、10の問診に応えて診断結果を出すというものです。

耐震改修に向けて専門家の診断を受ける際に、予備知識として活用することを目的に作成されました。

誰でもできるわが家の耐震診断の対象となる住宅

  • 平屋、または2階建ての一戸建て木造住宅(店舗・事務所等を併用する住宅を含む)
  • 在来軸組構法、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)、伝統的構法で建築された住宅

誰でもできるわが家の耐震診断の問診内容

  1. 建てたのはいつ頃ですか?
  2. いままでに大きな災害に見舞われたことはありますか?
  3. 増築について
  4. 傷み具合や補修・改修について
  5. 建物の平面はどのような形ですか?
  6. 大きな吹き抜けがありますか?
  7. 1階と2階の壁面が一致しますか?
  8. 壁の配置はバランスがとれていますか?
  9. 屋根葺材と壁の多さは?
  10. どのような基礎ですか?

 

誰でもできるわが家の耐震診断の結果判定

 

評点の合計 判定・今後の対策
10点 ひとまず安心ですが、念のため専門家に診てもらいましょう
8~9点 専門家に診てもらいましょう
7点以下 心配ですので、早めに専門家に診てもらいましょう

 

一般診断法

一般法では、専門家によって行われる調査に必要な情報が記載されている図面を使い、原則的に目視で診断します。

壁や天井を剥がす破壊検査は行いません。

一般診断法の対象となる住宅

  • 1~3階建ての戸建て木造住宅(店舗・事務所等を併用する住宅を含む)
  • 在来軸組構法、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)、伝統的構法で建築された住宅

耐震性の評価方法

一般診断法ではIw値(構造耐震指標)で耐震性能を評価し、安全性の目安としています。

Iw値(構造耐震指標)とは、建物の粘り強さに形状や経年等を考慮して算出される構造耐震指標です。

 

構造耐震指標(Iw値) 構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性
Iw<0.7 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、または崩壊する危険性が高い
0.7≦Iw<1.0 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、または崩壊する危険性がある
1.0≦Iw 地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、または崩壊する危険性が低い

〈参照〉福島市公式ウェブサイト トップページ >建築物の耐震診断

精密診断法

精密診断法は高度な診断法で、一般診断法で倒壊、または崩壊する危険性がある、または危険性が高いとされた場合に、必要に応じて壁を剥がすなどの方法で内部まで調べます。

対象

  • 伝統工法などで建てられた建築物
  • 一般診断法で倒壊、または崩壊する危険性がある、または危険性が高いとされた木造住宅

耐震性の評価方法

一般診断法と同じです。

耐震診断の流れ

耐震診断の進め方を確認していきましょう。

「誰でもできるわが家の耐震診断」でセルフチェック
〈参考〉国土交通省 誰でもできるわが家の耐震診断

現在の住宅の状態をある程度把握します。

予備調査をしてから専門家に依頼

  • 新築した際の設計図と竣工時の検査済証を用意
  • 増改築をした場合はその際の情報も必要

図面や資料が残っていない場合は、耐震診断時に専門家による測定や調査で必要な情報が収集されます。

竣工時の検査済証が見つからない場合は、役場で台帳記載事項証明書の取得が必要です。

専門家による現地調査

専門家が基礎や屋根、天井裏、壁、柱、床下の状態を確認後、耐震診断を行うのに必要なIw値を算出

耐震診断

予備調査と現地調査をもとに専門家が耐震診断を実施

建物の耐震性能を評価

評点が1.0未満の場合、耐震改修が必要です。

必要に応じて一般診断から精密診断に進む場合もあります。

耐震改修計画と設計

建築士が耐震診断の結果に基づいて、必要な耐震改修の計画を立て、耐震改修の設計を行う

耐震改修工事費の見積もりと耐震改修工事

耐震改修の設計完成後に見積もりが提出され、見積内容に問題がなければ耐震改修工事の契約を締結し、工事へと進みます。

耐震診断の重要性

耐震診断の重要性を示す耐震診断士

住宅・建築物の所有者の方へ

わが国では、これまでも、平成7年の阪神・淡路大震災、平成16年の新潟県中越地震、平成23年の東日本大震災、平成28年の熊本地震、令和6年の能登半島地震などの大地震が発生しています。

また、南海トラフ地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震、首都直下地震、中部圏・近畿圏直下地震などの大規模地震は、近い将来の発生の切迫性が指摘されています。

このような大地震から自らの生命・財産等を守るためには、住宅や建築物の耐震化を図ることが必要であり、住宅や建築物の所有者一人ひとりが、自らの問題として意識して取り組んでいただくことが重要です。

引用 国土交通省 住宅・建築物の耐震化について

阪神・淡路大震災以降に大きな被害をもたらした地震

〈参考・画像出典〉国土交通省 誰でもできるわが家の耐震診断

今までに発生した大地震の被災地では、多くの建物が全壊または半壊しました。

そのような地震が再度発生すると、死亡やケガを免れたとしても、家族の住まう家が倒壊してしまえば避難所や仮設住宅での生活が余儀なくされます。

その結果、今までと同じ日常生活に戻るまでには時間がかかり、今後の不安、長引く避難所や仮設住宅での生活の不自由さから、ストレスが大きくなることが多いです。

また、ご家族だけではなく、自宅の倒壊は近隣の住民や地域に被害を与えることもあります。

倒壊の際に火災が発生すれば、近隣に燃え広がる恐れがある上に、倒壊した住宅が道路を塞いだり隣家に倒れ掛かったりする可能性もあります。

道路を塞いでしまうと、緊急車両や避難する人の通行を妨げてしまう可能性が高いです。

自宅が倒壊したせいで緊急車両が通れず、瓦礫に挟まれている人の救出が困難になってしまうという事態が発生しないとは言い切れません。

それらの被害の深刻さを考えると、ご家族の安全を守るためにも、地域の人々に迷惑をかけないためにも、耐震診断は非常に重要です。

特にお住まいの家が昭和56年6月以降に建てられた家である場合には、早急に耐震診断をする必要があります。

昭和56年6月1日以前に建築確認申請が受理されている住宅は旧耐震基準で建てられている可能性が高いからです。

法改正が施行される前に建てられた住宅の中には、新耐震基準が採用されていることもありますので、一概に昭和56年6月1日以前に建てられた住宅が旧耐震基準であるとは言えません。

新耐震基準が採用されているかどうかは、新築時の図面や構造計算書を専門家に見てもらうと確認できます。

ただし、新耐震基準であれば倒壊の危険がないという訳ではありません。

築浅の住宅にも、新耐震基準で建てられた住宅にも、大地震での被害を最小限にとどめるためには耐震診断が必要です。

 

昭和56年以前に建築された建物の耐震診断・耐震改修をしましょう。

昭和56年以前に建築された建物は、建築基準法に定める耐震基準が強化される前の、いわゆる「旧耐震基準」によって建築され、耐震性が不十分なものが多く存在します。

そのため、まずは、耐震診断を実施し、自らの建物の耐震性を把握しましょう。そして、耐震診断の結果、耐震性が不十分であった場合は、耐震改修や建替えを検討しましょう。

〈引用〉国土交通省住宅・建築物の耐震化について

 

佐倉市が実施している木造住宅の耐震診断と耐震補強工事への補助

木造住宅の耐震診断と耐震補強工事への補助を実施している佐倉市役所

佐倉市では災害対策推進の一環として、耐震基準に満たない戸建木造住宅を減らすことを目的に、耐震補助制度を設けています。

木造建築物耐震診断補助金の補助対象者

  • A 昭和56年5月31日以前に建築され、以降増築されていない戸建木造住宅にお住まいのかた
  • B 昭和56年6月1日から平成12年5月31日までに建築され、以降増築されていない戸建木造住宅にお住まいのかた

木造建築物耐震診断補助金の額

  • A 耐震診断に要する経費で、市が算出した額の2/3かつ88,000円を限度
  • B 耐震診断に要する経費で、市が算出した額の2/3かつ44,000円を限度

申請の流れ

・耐震診断への準備

  • 建築確認通知書等、住宅が建てられた当時の資料を準備
  • 『誰でもできるわが家の耐震診断』で、住宅の耐震性を把握、補助の対象となるかを確認

・耐震診断

・耐震診断士を選定して見積もりを依頼

・補助金交付の申請

  • 必要書類を揃え建築指導課に申請
  • 提出期限 提出する年度の11月30日まで

・補助金交付申請時の必要書類

① 補助金交付申請書

② 耐震診断事業計画書

③ 案内図

④ 耐震診断に係る見積書の写し

⑤ 住民票の写し

⑥ 当該建築物の登記事項証明書または昭和56年5月31日(平成12年5月31日)以前に建築されたことを証する書類の写し

⑦ 「耐震診断士」の耐震診断に関する講習の修了証の写し

・耐震診断の実施 ・「耐震診断士」による耐震診断を開始

・耐震診断後、「耐震診断士」からの報告書について説明を受ける

・ 診断費用の支払い

「耐震診断士」に診断費用を支払い、領収書を受け取ります。

・実績報告書を佐倉市建築指導課に提出

提出期限 提出する年度の11月30日まで

実績報告書提出時の必要書類

① 耐震診断補助事業実績報告書

② 耐震診断の結果報告書(木造住宅の耐震診断と補強方法に記載された診断表に相当するものを添付)

③ 耐震診断に要した経費に係る領収書の写し

④ 現地調査の写真

⑤ 壁や開口部の位置、寸法等が明示された補助対象住宅の図面

ア 建築確認を受けた際の確認済証に添付された図面
イ 住宅の設計者や工事施工者が作成した図面で、筋かいの位置や大きさが明記されているもの
ウ 現地調査結果平面図

・補助金確定通知書

佐倉市が交付決定した内容と相違がないことを確認した後、交付申請者に佐倉市建築指導課から補助金確定通知書が送付されます。

・補助金交付の請求

  • 通知が届いたら建築指導課に補助金交付請求書を提出
  • 提出期限 提出する年度の3月15日まで

・補助金の振り込み

指定された口座に佐倉市から補助金が振込まれます。

詳しくは佐倉市公式ホームページからご覧ください。
佐倉市 木造住宅の耐震診断・耐震補強工事への補助

現在のお住まいを快適な暮らしができる家へと生まれかわらせるリノベーションにも、耐震診断と耐震改修は重要です。

リノベーションの際にも補助金は活用できます。

詳しくはこちらの代表ブログからご覧いただけます。
〈関連ページ〉リノベーションも補助金が使えるなんて

佐倉市のリフォームへの補助金制度についてこちらのコラムからご覧ください。
〈関連コラム〉【佐倉市のリフォーム補助金】活用できる補助金の種類や申請手順を解説

佐倉市でお住まいの築年数が長くなったご家族の皆様へ

佐倉市で耐震診断が必要な皆様へのメッセージ

木造住宅は日々のお手入れと定期的なメンテナンスを続けていれば、50年以上住み続けられる強さを備えています。

国土交通省が公表している「期待耐用年数の導出及び内外装 設備の更新による価値向上について」では、住宅の基準ごとに期待耐用年数の目安を割り出しています。

  • 住宅金融支援機構が定める耐震性、耐久性、省エネ性などの基準をクリアしたフラット35の技術基準を満たす住宅 50〜60年
  • 住宅性能表示制度に定められている劣化対策等級の中で最高等級である3を取得している住宅 75〜90年
  • 長期優良住宅の認定住宅 75年〜100年以上

期待耐用年数とは、通常の自然条件の下で、標準的な維持管理がされている住宅が快適に暮らせる状態を維持できる期間です。

参照
期待耐用年数の導出及び内外装 設備の更新による価値向上について
内外装・設備の標準的な期待耐用年数の導出について(中間報告)

ただ、木造住宅に長く住み続けるためには、現状の耐震性を確認し、耐震性を維持する確実な劣化対策耐震強化対策をする必要があります。

今のところ不便はなく快適に暮らしているというご家庭であっても、目に見えない劣化が進み、耐震性を脅かしている可能性もあるからです。

ご家族の安全とお住まいの寿命を延ばすためには、耐震診断をされることを強くお勧めします。

耐震診断についてよくわからない部分がある場合には、お気軽にお問い合わせください。

 

耐震診断に関するよくある質問

耐震診断についてのよくある質問

Q 木造住宅の耐震診断の費用はどのくらいかかりますか?

A 図面と目視による診断である一般診断の費用は約10万~30万円、壁や床などの一部をはがし、内部まで調査する診断である精密診断の費用は約15万~40万円です。

これらの費用は日本耐震協会や日本木造住宅耐震補強事業者協会のデータに基づいて算出されます。

Q 耐震診断はどこに依頼するのですか?

A 耐震診断は、建築士などが行います。

佐倉市では、過去に佐倉市の補助金を活用して耐震改修を行った耐震改修事業者リストを掲載しており、耐震診断後は耐震改修へと進みますので、リストには住宅のリフォームを請け負う会社が多く登録されています。

耐震改修事業者リストは、佐倉市公式ホームページにある木造住宅の耐震診断・耐震補強工事への補助の中にあるPDFファイルからご覧いただけます。
佐倉市 木造住宅の耐震診断・耐震補強工事への補助

リストにも登録されていますが、ハウジングボックスは佐倉市で住宅のリフォームをする会社で、耐震診断・耐震改修も承っております。

どんなリフォームをしている会社なのかな?と思われたらぜひ施工事例をご覧ください。
ハウジングボックスの施工事例

ハウジングボックスの施工事例はこちらからご覧ください。

耐震診断や耐震改修について詳しく知りたいと思われたらお気軽にお問い合わせください。

 

この記事の監修者村上 仁株式会社ハウジングボックス 代表取締役

村上 仁

千葉県佐倉市専門のリフォーム会社として、私たちは「リフォームを売る会社」ではなく「その先の安心を届け続ける会社」でありたいと考えています。
二級建築士・外装劣化診断士・雨漏り診断士などの有資格スタッフと、地元一番を目指す職人が連携し、工事後の暮らしまで責任を持つ“ずっと安心”のリフォームをお届けします。
当コラムは、こうした現場経験と専門知識をもとに監修・発信しています。